小話

【電気代10倍!?】新電力利用者は確認を!市場連動型プランとは?

凄まじい寒さが続いていますね。エアコンを文字通りフル稼働させることで室温を23℃~25℃に保つことができ、乾燥が気になるものの快適な住空間を実現できています。
しかしそこで気になるのはやはり電気代。HEMSによれば今月分の電気代は3万円程度と試算されており、寒さよりもむしろこちらのほうが驚異となっています。

そんな中でこんなニュースをみかけたから一瞬凍りついちゃいましたよね。

電気代が10倍!?今、一体何が起こっているのか?

1月の初旬、記録的な大寒波が日本を襲いました。私が住む地域でも、昨年に暖冬とは打って変わって気温が氷点下を下回ったり、毎日雪かきが必要なほどの雪が降ったりしました。
この大寒波により国内の電力消費量が著しく増加しています

日本は75%以上を火力発電に頼っており、電力消費量の増加に伴い火力発電のための燃料需給が逼迫しています。

https://www.ene100.jp/www/wp-content/uploads/zumen/1-2-7.jpg電気事業連合会(https://www.fepc.or.jp/smp/nuclear/state/setsubi/index.html)より

燃料の需給が逼迫するということは燃料の価格が高騰するということです。

これにより、日本卸電力取引所(JEPX)での電力の取引価格が大高騰し、一部の電力会社が提供している"電気料金がJEPXでの電力取引価格と連動する"プラン(=市場連動型プラン)で契約している人たちがピンチ…という状態になっています。

JEPXプライスチェッカー

昨年の1月15日、JEPXでの電力取引価格は平均で8.01円/kWhであったのに対し、今年の1月15日の取引価格は平均で127.4円/kWh。また、この日の高値は251円/kWhでした。
実に10倍以上の価格になっているということになります。

市場連動型プランとは?

ではその市場連動型プランとは一体どんな契約プランなのでしょうか?

電力自由化とは

まず今更聞けないシリーズの一つである「電力自由化って何?」というところから始めましょう。
電力自由化とは、それまで電気事業者に独占されていた一般家庭向けの電力小売が2016年4月に行われた法律改正により全面自由化され、いろんな企業が電力の販売に参入できるようになったことを言います。

また、なぜ電力自由化が行われたのかというと、

  1. 電力の安定供給を確保する
  2. 電気料金を最大限抑制する
  3. 電気利用者の選択肢を増やし、企業の事業機会を拡大する

という3つの理由からである、と資源エネルギー庁は説明しています。
そして電力自由化によって新たに電力販売に参入した小売電気事業者のことを「新電力」と呼びます。

新電力のメリットは?

新電力としては昔からある電気事業者から顧客を取らなければ電力販売に参入した意味がありません。
従って、新電力のウリは「低価格」や「お得感」です。例えば、au電気やソフトバンク電気などは通信回線と一緒に契約することで割引が効いたり、ガス事業者であるガスワンが提供する「エネワンでんき」もLPガスとセットで契約することで割引が効きます。
また、基本的に新電力のプランは従来の電気事業者のプランよりも全体的に安い価格で提供されています。

市場連動型プランとは?

ところで、従来の電気事業者と異なり新電力は大型の発電所持っていません。
例えば我らがセキスイハイムが提供している「スマートハイムでんき」というのは、セキスイハイムの家が搭載しているソーラーパネルが発電した電力をセキスイハイムが買い取り&販売するというシステムになっています。
ここで疑問になるのが「需要が供給を上回ったらどうなるのか」ということです。電気を最も使う冬場は、太陽光発電がもっとも約に立たない時期でもあります。

これを解決するのが上の方で出てきた"JEPX"というワケです。

新電力は自社でまかなえない分の電力をJEPXを通して購入し、各家庭へと販売します。JEPXは"市場"ですので株式などと同様に相場が存在します。そしてその相場に連動するように作られたのが「市場連動型プラン」ということになりますが…電力の相場に連動なんかして、一体全体誰がトクをするのでしょうか?

まず、市場連動型プランは新電力にとって間違いなくトクです。なぜなら、もし電力の取引価格が上がったとしても一般家庭の請求額に上乗せできますし、取引価格が下がったとしても安く仕入れた電力を安く販売することになるだけだからです。
一方で一般家庭にもトクが無ければなりません。市場連動型プランは電力の取引価格の高騰というリスクを一般家庭が負う代わりに基本料金が安く設定されています。つまり、電力取引価格の高騰が起きなければ数ある電力プランの中で最も安いプランとなるわけです。

このようにお互いにトクがあるために市場連動型プランは成り立っています。
ピンと来たかたもいらっしゃるかもしれませんが、この仕組みは住宅ローンの変動金利と全く一緒です。リスクをこちらが負う代わりに固定金利よりも金利が低く設定されている、ということですね。

おそらく新電力のセールストークも、変動金利をオススメしてくる銀行員と全く一緒だったはずです。

「確かに従来の電力プラン(固定金利)のほうが安心です。しかし、過去の価格変動(金利推移)を見るとほとんど動いてないんですね。だから安い市場連動型プラン(変動金利)のほうがトクですよ」

そして今回、今までほとんど動いていなかった価格が1000%以上も動いてしまったというワケです。

まとめ

電気料金の記事にて紹介している通り、我が家は中部電力で契約しており新電力ではありません。
しかし新電力で契約しているご家庭は、どんなプランで契約をしているのかをもう一度確認したほうが良いでしょう。

この事態を受けて新電力各社は緊急のプラン変更受付や値引き対応などを行っていますので、急に電気料金が10倍に…という事態にはならなそうです。
しかしながらこのような混乱を受け、今後市場連動型プランは改善、あるいは淘汰されていく可能性は十分に考えられます。

寒波が続き、燃料不足の解決には時間がかかることが予想されています。
少しでも節電を心がけていきたいものです。

-小話

© 2021 セキスイハイムSPSでスマート生活!