パナソニックの「L-CLASS」、タカラスタンダードの「レミュー」などと並び、最高級グレードのシステムキッチンであるLIXILの「リシェルSI」。
予算と物欲とを天秤にかけた結果、我が家でもリシェルSIを採用することになりました。
かなり高い買い物でしたが、セラミックトップの性能の高さや高級感、収納の使いやすさやIHの性能など、標準のキッチンでは無くリシェルSIにして良かったと思う点はたくさんあります。
そこで今回はリシェルSIを取り入れるべきか迷っている人のために、リシェルSIの魅力を実際の使用感を交えつつ、余すところ無くお伝えして行きたいと思います。
リシェルSIってこんなキッチン!
まずリシェルSIとはどんなキッチンなのでしょうか?
リシェルSIは総合設備メーカーである「LIXIL」が手掛けるシステムキッチンのうちの一つです。
LIXILの手掛けるキッチンのうち、最もグレードが高いのが「リシェルSI」
LIXILでは主に以下の3種類のキッチンを取り扱っています。
- リシェルSI
- アレスタ
- シエラ
お手頃価格でLIXILキッチンを取り入れられるシエラ、セキスイハイムでも標準キッチンとして扱われているアレスタ、そしてセラミックトップや独自のオプションを選択できる最高級グレードのキッチンがリシェルSIというワケです。
LIXILは住宅設備メーカーとしては最大手の企業です。「自動車で言えばトヨタ」とはセキスイハイム営業さん談ですが、一流メーカーのキッチンであるということは安心ですよね。
リシェルSIが生まれたきっかけ
住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長: 藤森義明)では、2015年4月に発売したシステムキッチン「サンヴァリエ〈リシェルSI〉」の2015年9月までの販売実績において、焼きものならではの素材感のある意匠性が特長の「セラミックトップ」が、当初予測の約2倍のお客さまに採用されるなど、好評をいただいています。
現在におけるワークトップの主流は、ステンレスや人造大理石ですが、家族とのコミュニケーションが取りやすいセンターキッチンの人気が高まるなかで、住空間と調和するインテリア性の高さがキッチンにも求められています。そのような声を背景に開発した「サンヴァリエ〈リシェルSI〉」は、ワークトップに人造大理石やステンレスのほか、新たに、焼きものならではの素材感のある意匠性により近年海外でも注目を集めている“セラミック”を採用したシステムキッチンです。
https://newsrelease.lixil.co.jp/news/2015/020_water_1029_02.html
「LDK」という言葉が示すように、今やキッチンがリビング・ダイニングと一体化していることは当たり前となってきました。
こういった流れを汲み、リシェルSIはリビング・ダイニングに溶け込むインテリア性の高さを目指して作られています。だから、カッコイイと感じるのは当然なんです。
今やLDKの主役となったキッチン、ぜひこだわり抜いて最高にイケてるLDKを作りましょう!
リシェルSIの特徴
それではリシェルSIの特徴を、同メーカーのキッチンと比較しながら紹介していきます。
【リシェルSIだけ!】セラミックトップ
ワークトップにセラミック製を選べるのはリシェルSIだけの特徴です。
セラミックって?
セラミックスまたはセラミック(英語: ceramic)とは、狭義には陶磁器を指すが、広義では窯業製品の総称として用いられ、無機物を加熱処理し焼き固めた焼結体を指す[1]。金属や非金属を問わず、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物などの無機化合物の成形体、粉末、膜など無機固体材料の総称として用いられている。伝統的なセラミックスの原料は、粘土や珪石等の天然物である。なお、一般的に純金属や合金の単体では「焼結体」とならないためセラミックスとは呼ばれない。
一般的にセラミックスは次のような性質を持っている。ただし、セラミックスと呼ばれる物質群は、極めて広汎でその特性も様々であり、下記の性質が必ずしも当てはまらない。
- 常温で固体
- 硬度脆性破壊しやすい
- 強度、破壊靭性が内部の局所的な欠陥構造に左右されやすい
- 耐熱性に優れるが、熱衝撃破壊を起こしやすい
- 金属より軽く、プラスチックより重い
「焼き物」で出来たセラミックワークトップは「メチャ硬い」「熱に強い」「汚れが染み込みにくい」というまさにキッチンのワークトップに欲しい要素が全て備わっています。
当ブログでも、リシェルSIと全く同じセラミックトップのダイニングテーブル「NEOTH」の上でいろんな作業を行ってきました。
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簡単な工作から、電動工具や高熱のグルーガンを使った作業や木材への塗装などをセラミックトップの上で行いました。
作業中に塗料をこぼしたり木材を貫通したドリルが接触してしまったりの事故が何度もありましたが、セラミックトップに目立つ傷は出来ていません。
【リシェルSIだけ!】ハイブリッドクォーツシンク
シンクといえば人造大理石が現在の主流ですが、リシェルSIでは「ハイブリッドクォーツシンク」という人造大理石よりも高性能なシンクを選ぶことができます。
ネーミングの元にもなっている「ハイブリッドクォーツ」とは、クォーツとアクリルを配合しているという意味です。クォーツとは鉱石の一種のこと、アクリルとは樹脂の一種のことです。鉱石は石ですので硬く、逆に樹脂は柔軟性のある素材です。
これらの相反する素材をヒミツの割合で配合し製造されたのがハイブリッドクォーツシンク。「硬さ」と「しなやかさ」を両立し、人造大理石よりも摩耗しにくく割れにくくなっています。
また、セラミックトップと同色系の色展開となっており、シンク内までを同色系で揃えられるのはリシェルSIだけの特徴となっています。
【リシェルSIだけ!】らくパッと収納
扉が斜めに傾いて開くのはLIXILキッチンの中のみならず、パナソニックやタカラスタンダードのキッチンにも無いリシェルSIだけの特徴です。
この収納は、扉を引くとまず斜めの収納部分のみが開き、そのまま引くと残りの収納部分が開いていくという仕組みになっています。
この斜めに開く収納の何が良いかというと、「引き出しを少し開けるだけで道具を出し入れできる」ということ。引き出しを全て開けるのに比べて、圧倒的に少ない力と動作で道具を取り出したりしまったりできます。
例えば調理を始めるとき、とりあえずまな板と包丁だけが欲しいってことはよくあります。シンク下の収納をらくパッと収納にしておけば、扉をほんの少し引いて斜めに開いた隙間から、パッパッと包丁とまな板が取り出せてしまいます。
他にもコンロ下の収納をらくパッと収納にしておけば、調味料や油などをしまっておくことで火を扱いつつスムーズに調味料を取り出すことができます。一般的な1Lボトルタイプの調味料が4本ピッタリと収まります。
一方で、斜め部分の収納はそれほど大きくありません。2Lボトルタイプの調味料や油は別の収納場所を確保する必要があります。
リシェルSIの収納について
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【リシェルSIだけ!】キッチンクローゼット
カップボード部に大型の収納を選べるのもリシェルSIの特徴です。ほぼ床から天井までをカバーする収納があれば3世帯住宅でも安心です。
家電タワーは我が家にもある「家電収納ユニット」と同様に蒸気排出機構を備えているのが特徴ですが、家電収納ユニットと異なり電子レンジの設置に対応しているのが特徴です。
コーナークローゼットは間取りの制限から食品庫を諦めていた人に嬉しい「ウォークインタイプの収納」です。
L字型・コの字型キッチンにするのであれば、ぜひ取り入れたい収納です。
リシェルSIのパッケージプランと価格
リクシルの最高グレードキッチンということで、やはり気になるのは価格ですよね。
リシェルSIには「パッケージプラン」という基本のプランがあります。
この基本のプランに欲しいオプションを色々と取り付けていき、最終的な価格が決まることになります。
リシェルSIのペニンシュラ型キッチン(奥行75cm)のパッケージプラン価格一覧
例として採用率の高いペニンシュラ型キッチンの価格を見ていきましょう。ワークトップの奥行きはとりあえずスリムタイプである75cmを選びます。
間口 | 272.4cm | 257.4cm | 242.4cm | ||
扉 | グループ1 | ¥1,184,500 | ¥1,166,500 | ¥1,149,500 | |
グループ2 | ¥1,263,500 | ¥1,243,500 | ¥1,224,500 | ||
グループ3 | ¥1,363,500 | ¥1,339,500 | ¥1,316,500 | ||
グループ4 | ¥1,434,500 | ¥1,408,500 | ¥1,383,500 | ||
グループ5 | ¥1,568,500 | ¥1,538,500 | ¥1,506,500 | ||
グループ6 | ¥1,683,500 | ¥1,647,500 | ¥1,613,500 | ||
グループ7 | ¥2,139,500 | ¥2,084,500 | ¥2,031,500 | ||
セラミックトップ採用時の加算額 | ¥272,000 | ¥265,000 | ¥258,000 |
キッチンの大きさというよりかは、むしろ扉材の種類によって価格が決まってくるような印象ですね。
ただし、キッチンの大きさは固定資産税に影響しますのでむやみに大きくするのも考えものです。
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参考新築住宅の固定資産税について【決め方・調査方法など】
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我が家のキッチンは奥行き75cmの幅272.4cmタイプですが、75cmの奥行きでもワークトップにはかなり余裕があります。センターキッチンの場合、キッチンをスリムにすることでリビング・ダイニングスペースが広がりますので、部屋の広がりを重視する人はスリムタイプがオススメです。
【参考】アイランド型272.4cm×75cm(扉材グループ4)のリシェルSIの価格
参考までに我が家のリシェルSIはセキスイハイム値引き前の定価が2,671,300円でした。
ペニンシュラ型よりも高くなってしまうアイランド型キッチンですが、それでもグループ4の扉材で250万円を超えています。「ハイ採用!」と簡単に言えれば何よりですが、そうでない方はキッチン大きさや形、そしてオプションを慎重に吟味する必要があります。
リシェルSIの収納・オプション機器の選び方
というわけでリシェルSIのオプションをどのように選んでいけばいいのか、価格や使い勝手などの感想も含めながら詳しく解説していきます。
キャビネット構造
キッチンの躯体となるキャビネットをオールステンレスにできるのはリシェルSIだけの特徴です。
標準の木製キャビネットからステンレスキャビネットへと変更することにより、腐食に強くなるのはもちろん、汚れのお手入れも簡単になります。
例えば引き出し内で調味料がこぼれてしまったとき、側面にまで被害があってもオールステンレスなら染み込んでしまうこともありません。
ただし、ステンレスキャビネットは約14万円と比較的高価なオプションです。
実際の使用感
我が家は標準仕様の「木製キャビネット+引き出し底板ステンレス」を選びました。
これはLIXILさんが底板ステンレスで十分というアドバイスをしてくれたためです。実際、オールステンレスを選ぶ人は少数派のようです。
最も汚れやすいと思われる底板だけでもステンレスにしておけば、よほど激しく汚してしまわない限りは大丈夫だと思っています。
フロアユニット
主に、リシェルSIの特徴の一つである"らくパッと収納"をどうするか、という選択になります。
標準では、シンク下とコンロ下がらくパッと収納、調理台はスライドストッカーとなっています。
調理台の収納が標準でらくパッと収納になっていないのは、別にオプションで付けさせようとかあくどいことを考えているワケでは無く、調理台下には食洗機が配置されるため収納ユニットの幅がせまくなってしまい、せっかくのらくパッと収納がもったいない…という理由から来ています。
実際の使用感
以上のようにLIXILさんの方からアドバイスを頂き、我が家ではフロアユニットは全て標準仕様としました。
らくパッと収納は確かに便利な機能ですが、ある程度以上の大きさのあるもの(2Lタイプの調味料・油など)をしまうために、深さのあるスライドストッカーは適任です。
一方で、シンク下は包丁、コンロ下は調味料と、らくパッと収納で使いたいものがありますので、スライドストッカーにしないほうが良いと思われます。
ワークトップ
リシェルSIではステンレス・人造大理石・セラミックの3種類からワークトップを選ぶことができますが…
リシェルSIを選ぶ以上、セラミックトップを選ばない手は無いと思います。
セラミックトップは熱・キズ・汚れに対して非常に強く、軽く拭くだけで簡単にキレイに保つことができます。
ですので、オープンキッチンの間取りや、むしろキレイに保つ自信が無いズボラな人にこそオススメです。
実際の使用感
セラミックトップの強さは、冒頭で触れたように同素材ダイニングテーブル「NEOTH」が証明してれくれています。
約1年毎日使いましたがキズは全くありません。どちらも几帳面とは言い難い私達夫婦ですが、手入れが簡単なおかげでキレイな状態を保てています。
端部納まり
ワークトップにセラミックを選んだ場合、端部の納まりを選択します。
インセット納まり・アウトセット納まりとは?
ペニンシュラ型のような片方が壁にくっついているキッチンでは、反対側の端部にエンドパネルを立ち上げることによってワークトップから物が落ちてしまうのを防ぐことができます。これを「アウトセット納まり」と呼びます。
一方でオープンキッチンのように、サイドパネルがワークトップの下に納まっているような形状のことを「インセット納まり」と呼びます。
LIXILより(左 : インセット納まり・右 : アウトセット納まり)
LIXILの説明が少しややこしいですが、アイランドキッチンを選んだ場合、自動的に両側インセット納まりとなります。
加算価格はウォールキャビネットのエンドパネル分も含まれていますので、ウォールキャビネットを付けない場合はもっと安くなります。
アウトセット納まりは標準仕様なので選択しても追加費用はかかりませんが…
リシェルSIで付けるのでは無く、ハウスメーカーのほうに造作壁を作ってもらうのも一つの方法です。
シンク
セラミックトップを採用するのであれば同色コーディネートのハイブリッドクォーツシンク!
…と言いたいところですが、キッチンの間口255cm以上であれば採用できる「ひろびろWサポートシンク」がオススメです。
調理をすると野菜の切り屑や剥いた皮などのゴミが出るワケですが…シンク内というのはこれらのゴミを一時的に捨てておく場所としても機能します。
と言ってもシンク内をゴミで散らかしてしまうと片付けが大変ですので、何かしらの"受け"を置いておき、そこへまな板からゴミをヒョイッと追いやります。
この"受け"を置いておくのに、Wサポートシンクのような「中段水切りプレート」があると便利なんです。
他にも、上段プレートは調理スペースの延長として使えたり、オプションにはなりますが水切りカゴを設置できるスペースがあるのも嬉しいですね。
シンク幅が約94cmあるひろびろサポートシンクであれば、これらのオプションを設置してもシンクが狭くならない(約53cm)ところがポイントです。
実際の使用感
我が家では見た目を重視してハイブリッドクオーツシンクのコズミックグレーを選びました。ハイブリッドクォーツシンク用の水切りカゴやサポートワイヤーのオプションもありましたが、これらを付けてしまうと残りのシンク幅が約36cmしか残りません。
もちろん、冒頭でも説明したようにハイブリッドクォーツは人造大理石よりも割れにくく、そういった意味では機能的なシンクであるとも言えます。確かに、今の所目立ったキズはありません。
ただし、色味の濃いシンクは水垢が目立ちますので気をつけましょう。
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水栓
まずは浄水器を内蔵させるかどうかですが…これは日本のどこに住んでいるかにもよると思います。我が家は水道水を普通に飲む地域に住んでいますので浄水器は付けませんでした。
ただし注意点として、セラミックトップのグレーズグレーやバサルトブラック、新色のラパートトープなどと色をあわせるための黒や金の水栓は浄水機能付きの「A10タイプ」でしか選べません。
次にセンサー水栓にするかどうかですが、これは採用をオススメします。
水栓に触らずに水を出せますので汚れにくいですし、ハンドルまで手が届きにくい子供も使いやすいというメリットがあります。
実際の使用感
本当は黒い水栓を採用したかったのですが、浄水器が要らないこと、浄水機能付き水栓との価格差が約1.5倍だったことを踏まえ、A9タイプを採用する運びとなりました。
上部に「水が出るセンサー」「お湯が出るセンサー」、下部に「物が近づくと吐水するセンサー」があります。下部のセンサーによる吐水はハンドルで温度を調節できます。
間違いなく便利なのですがシンクのほうに身を乗り出したときにセンサーが反応してしまうのが煩わしいと言えば煩わしいです。
この点は、センサーが横にある水栓を選ぶことのできるタカラスタンダードのトレーシアが優れています。
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カタログに記載の無い部品でも、ハウスメーカーによっては"裏オプション"で取り付けられたりすることもありますので、こだわりたいのであればハウスメーカーと相談してみるのが良いでしょう。
食器洗い乾燥機
容量の大きい深型タイプがオススメです。
食器洗い乾燥機は下から吹き出すお湯で食器を洗う機械です。タテに容量が増えてもよく洗えないんじゃないか…という不安を感じますが、食器の並べ方に少し気を使えばちゃんと洗うことができます。際して、説明書に載っている写真を真似して食器を並べれば間違いないでしょう。
「扉材仕様」と「フル扉材仕様」の違いは見た目のみになります。フル扉材仕様を選択すると見た目が他のキャビネットと全く同じになりますので、そこに食洗機が付いているのが分からなくなります。
と言ってもキッチンの内側というのはあまり人に見せるところではありませんので、節約して扉材仕様を選択するのも全然アリだと思います。
ちなみにD55とD54の違いはフルオートオープン機能の有無です。使う機会を具体的に想像できないのであればD55を選択するべきでしょう。
実際の使用感
我が家ではフル扉材仕様・フルオートオープン機能付きのD54を選びました。
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コンコン、とノックすると食洗機がガバァッと開くのですが…採用を強行した本人をして、「そういえばそんな機能あったじゃん」と最近思い出してしまうような状態です。欲しい理由が具体的で無い限り、5万円も払うようなオプションではありませんね…。
一方で、深型タイプでもフライパンや鍋を入れるとスペースがかなり圧迫され、食器が全て入らない場合もあります。深型タイプでコレなので、浅型では一度の食事で使った食器を全て洗うのは難しいかもしれません。
まさに大は小を兼ねるというわけでオススメした通り、D55がオススメとなります。
コンロ
我が家はオール電化住宅ですので、ガスコンロについては省略させていただきます。
IHの種類
IHの選び方についてですが、IHは大きく3種類に分類することができます。
①オールメタル+IHタイプ
オールメタルとはアルミ・銅・ステンレスなどのIHに反応しない金属鍋を温めることができるヒーターのことです。
新築を機にコンロをIHにしても、今まで使っていた鍋やフライパンをそのまま使えるのがメリットです。
オールメタル部分が1口の"シングルオールメタル"と2口の"ダブルオールメタル"タイプがあります。ダブルオールメタルのほうがお値段は高めです。
②3口フルIHタイプ
3つのコンロ全てがIHのタイプです。ですので、IH対応調理器具でないと温めることが出来ません。
その分、オールメタルタイプよりも安いのがメリットです。新築を機に調理器具も一新しようと思っている方にはこちらがオススメです。
③2口IH+ラジエントタイプ
こちらは変わり種で、ラジエントヒーターが1口付いているタイプのものです。
ラジエントヒーターはIHのように金属を感知して温めるのでは無く、ヒーターが高温になることで上に置かれているものを加熱します。
これで何が嬉しいかというと、ガスコンロのように使えるということです。つまり、オールメタルでも温めることのできない土鍋やセラミック鍋を温めることができます。
また、炙りものをするときにも使えます。玄人向けの装備という印象ですね。
パナソニックのIHがオススメの理由
というわけで3種類のIHがあることが分かりました。それぞれの種類のIHの中でオススメなのは"パナソニック製"のIHです。
IHは金属を探知して金属を温めますので、IH自体が熱くなることはありません。しかし、温められた金属の熱がIHに伝わることで、結果的にIHも高温になってしまいます。
フラットな見た目と相まって、油断して調理後のIHに触ってしまおうものなら火傷は必至です。
パナソニックのIHは他メーカーのIHには無い特徴として、「IHが高温になっているときに赤く光る」という機能が備わっています。
視覚的に「熱そう!」と分かるのでうっかり触ってしまう事故を未然に防ぐことができます。
グリル庫内に注目してみよう
パナソニックのIHがオススメの理由はまだあります。今度はグリル庫内を見ていきましょう。
各メーカー、美味しくこんがり焼ける機能が…など機能面を見てほしそうにしていますが、"清掃性"という観点ではどうでしょうか?
グリル庫内が完全にフラットになっているのはパナソニック製品だけです。グリル庫内を掃除するには手を突っ込まなければなりませんので、庫内がフラットであるかどうかは清掃性に直結します。
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参考IHの焦げを「重曹の激落ちくん」で落としてみた
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IH表面の清掃方法についてはこちらの記事にまとめています。
レンジフード
我が家はJ14(表ではJ15になっていますが…)のFEDタイプのブラックを選びました。
ステンレス色では無く黒を選びたかったというのがFEDタイプを選んだ一番の理由です。このときはまだCLSタイプにアイランドキッチン対応のものがありませんでした。
J14はリシェルSIで選べるレンジフードの中で最もスリムなデザインですが、「よごれんフード」機能があるCLSタイプも掃除の手間が省けるという点でオススメです。
実際の使用感
価格を抑えたい場合も「加熱機器連動」機能があるものを選ぶと、IHの電源を落とせば自動的に時間差でレンジフードがOFFになりますので快適ですよ。
ウォールユニット
我が家では採用されませんでしたが、壁付きキッチンやペニンシュラ型キッチンであればクイックポケットを選んでいたと思います。
LIXILでの使用例のように、種類が多くなりがちな香辛料の類をここに収納しておけば取り出しやすいのはもちろんのこと、ポケットが目線の位置にありますのでビンに何が入っているか一発で分かります。

みたいなことにならなくて済みそうですね!
こういった使い勝手や収納力を向上させるために、ペニンシュラ型キッチンであればウォールユニットを付けるために思い切って垂れ壁を付けてしまうのも全然アリだと思います。
開放感を取るか、実用性を取るか、それとも価格を取るのか…家づくりの一番楽しいところですよ!
カップボードについて
キッチンクローゼットや家電タワーなどの大型収納を選ぶことができるのがリシェルSIの特徴でした。
しかし大型収納というのは得てして高額であり、扉材のグレードが高ければ価格はさらに跳ね上がります。
これはセキスイハイムから提案されたことなのですが、大型収納が欲しければキッチンのオプションで選ぶよりも、ハウスメーカーの造作で収納を作ってしまうほうが価格は安く済みます。ただし利便性や見た目は劣ります。
我が家では、リシェルSIのカップボードを採用しつつも価格を抑えるために、スライドストッカー、開き扉、マルチスペースオープンタイプ、蒸気排出機能付き家電収納の4種類を全てカウンタータイプ高さ99cmのものから選びました。
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参考LIXILキッチン「リシェルSI」をレビュー!【収納篇】
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スライドストッカーは便利ですし見た目も良いですが、多目的な収納力という観点で見ると開き扉タイプのほうが良いと思います。
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参考【続】リシェルSI最終確認!意外と見つかった改善点とは?
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【まとめ】リシェルSIをオススメしたいのはこんな人
というわけでリシェルSIの特徴や価格、収納や機器の選び方を一通り説明させていただきましたが…
まとめと致しまして、どんな人にリシェルSIがオススメなのか?というのを挙げていきたいと思います。
かっこいいキッチンが欲しい!
見た目にこだわるアナタ、最高にかっこいいキッチンが欲しいのあればリシェルSIがオススメです。
LIXILのショールームに行ってリシェルSIを見てしまえば、とにかく安く済ませたい!と心に誓った人でさえ「リシェルSIもいいなぁ…」と思ってしまうこと請け合いです。
リシェルSIのカッコよさはセラミックトップの質感と扉材の豊富さから来ています。
セラミックトップ自体は他メーカーのキッチンでも取り扱いがありますが、リシェルSIのセラミックトップは他と一線を画している感じがあります。他メーカーを検討中であっても、ぜひ一度実際に見てみることをオススメします。
オレは忙しいんだ!キッチンの掃除なんかしてられるか!
毎日忙しくてキッチンの手入れなんかしていられない!お疲れ様です!そんな人にこそリシェルSIのセラミックトップがオススメなんです。
セラミックトップの特徴でも触れましたが、本当に汚れがつきにくく手入れが簡単なんです。アパートではステンレストップをベタベタのカビカビにしてしまった私達夫婦も、セラミックトップは調理後に軽く拭くだけでキレイになってしまうので、約一年経った今でも新品同様です。
別に忙しいわけじゃないけどキッチンの手入れをサボってしまう?それでも良いんです!そういう人にためにセラミックトップがあるんです!
とにかく手早く調理したい…!
リシェルSIには調理をスムーズにすすめるための工夫がたくさんあります。
例えばらくパッと収納なんかは最たるもので、斜めに開けた隙間から包丁とまな板をススッと取り出し一瞬にして調理を始めると「あれ…?俺…料理イケてるんじゃね…?!」みたいな気分になれます。
我が家では採用されませんでしたが、Wサポートシンクやウォールユニットのクイックポケットなどもそういった工夫の一つですよね。
料理は旨ければ文句なし、安ければなお良し、そして早ければ言うことなし!です。
終わりに
リシェルSIを採用するかどうか、一番の悩みどころはやはり価格だと思います。
一般的なリシェルSIの値引率は4割程度、つまり定価の6割程度がリシェルSIの実際の価格となります。
セキスイハイムでもリシェルSIを定価の約58%で採用することができました。
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参考【掛け率】セキスイハイムはLIXILの設備を何割引きで仕入れているのか?
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そうは言っても見た目にそんなにお金をかけなくても良いんじゃないの?と、思うかもしれません。
確かに実際に一年住んでみて、例えば壁紙など見た目にこだわって作った箇所が「要らなかったな~」と思うところは多少なりともあります。
ただ、壁紙などとは違い、キッチンは"使うモノ"ですので見た目が良いと「アガりかた」が違います。
見た目を通して生活の質を向上させるという点では、むしろこういうところに資金を投じていくべきでしょう。
というわけでリシェルSIのお話は以上になります。
リシェルSIが気になっている人のために、少しでも参考になれば幸いです。