家づくりのヒント

ZEHとは?ZEH住宅に住んでみての感想とZEHの必要性について

セキスイハイムは標準でZEHに対応しており、我が家である「スマートパワーステーションFR」もZEH仕様となっています。

ZEH認定を受けるために、様々な制約や打ち合わせの時間が限定されたりなどの窮屈がありましたが、最終的にZEHにして良かったと思っています。

では「なぜZEHにして良かったと思うのか?」について、そもそもZEHとは何なのか、という点も含めご紹介していきたいと思います。

ZEHとは?

今更聞けないシリーズ「ZEHとは?」ですが…

ZEHとは、「Net Zero Energy House」の略称です。Netというのは「正味」という意味合いです。

ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

経産省資源エネルギー庁より

つまりポイントはこうです。

  1. 断熱性能が高く
  2. 設備(電気機器・水道)の省エネ性が高く
  3. 適切に換気され
  4. ソーラーパネルを搭載して
  5. 年間のエネルギー消費量がプラマイゼロになる

これを満たすようなお家のことを「ZEH」と呼ぶわけです。

ZEHの定義

ZEHの条件を簡単に説明しましたが、この条件にはちゃんとした定義があり、具体的な数値が定まっています。

私達施主がこの定義を知っている必要性はあまりありませんが…ZEHの強化版である「ZEH+」や逆に低コスト版である「Nearly ZEH」などでは、ZEHと受け取れる補助金額が異なりますので、覚えておくと良いかもしれません。

ZEH


●UA値 : 0.40~0.60以下(地域の寒さによって異なる)
●断熱性能と省エネ設備による「省エネ率」が20%以上
●太陽光発電まで加味した「省エネ率」が100%以上

補助金額…60万円+蓄電池1kWhあたり2万円(設置費用の1/3 or 20万円どちらか低いほうを加算)

ZEH+


ZEHの条件に加えて、断熱性能と省エネ設備による「省エネ率」が25%以上、さらに以下のうち2項目以上を満たす
●外皮性能(断熱性能)のさらなる強化 : Ua値0.3~0.5以下
●高度エネルギーマネジメント : スマートホーム機能付きHEMSの導入
●電気自動車を活用した自家消費拡大のための設備導入(充電設備など)

補助金額…105万円

さらに「次世代ZEH+」

ZEH+の条件に加え、以下のいずれか1つ以上を導入。

●蓄電システム
●燃料電池
●V to H充電設備

補助金額…105万円に加え
蓄電システム⇒1kWhあたり2万円(設置費用の1/3 or 20万円どちらか低いほうを加算)
燃料電池⇒4万円~11万円を加算
V to H⇒設置費用の1/2または75万円どちらか低いほうを加算


ZEH+R(レジリエンス)

ZEH+の条件に加え…

  1. 停電時に以下のいずれかにより主たる居室(LDK・主寝室)で電源を確保できること
    1. 非常用コンセント(太陽光発電システムから電力取り出す)を主たる居室を含む3箇所以上に設置
    2. 太陽光発電や蓄電池、または自立型燃料電池いずれかにより住宅内(の一部)に電力を供給できる計画
  2. 「蓄電システム」「自律制御電源を確保した太陽熱利用温水システム」「停電自立型燃料電池」のうち1つ以上を導入すること

補助金額…115万円に加え
蓄電システム⇒1kWhあたり2万円(設置費用の1/3 or 20万円どちらか低いほうを加算)
太陽熱利用温水システム⇒液体式 : 17万円 空気式 : 60万円
停電自立型燃料電池⇒4万円~11万円を加算

 

簡単にまとめますと、

  • 断熱性能が高く省エネ設備を設置し、太陽光発電を載せると「ZEH
  • 断熱性能を更に上げてHEMSを付けて電気自動車のコンセントをつけると「ZEH+
    • さらに蓄電池やVtoH設備を導入すると「次世代ZEH
  • 防災機能を強化すると「ZEH+R

といった具合ですね。

ZEH住宅に住んでみての感想

我が家はただの「ZEH」、つまり1年間のエネルギー消費量が正味ゼロになるような住宅であるということになります。
もちろん、これは環境に優しいエコな住宅であるというZEH本来の意図を満たしていますが、私達施主が得られる、住宅をZEH仕様にすることによる直接的なメリットは「光熱費」です。

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集計を始めてまだ半年も経っておらず、かつ太陽光発電が稼働しやすい時期でもありましたが、1月30日引き渡しから直近の光熱費確定日までの累計光熱費はマイナス51,896円です。つまり、電力会社から51,896円を受け取っているということになります。

新築するならZEHは取るべきなのか?

結論から言うと「取らなくても良い」と思います。

ZEHを取らなくても良い理由① : 選べる設備が限られる

ZEHの条件として「省エネ設備を採用する」というものがありました。

例えば水栓金具で言うと、条件を満たすために「節湯C1」という規格のものを選ぶ必要がありました。従って、我が家のリシェルではP28の水栓を選んだのですが、同タイプの節湯C1では無いものとの差額は38,000円です。
省エネ設備…つまりエコのために技術の粋を結集したような設備は得てしてイニシャルコストがかかります。このコストを補助するために補助金が支給されるワケですが…。

費用面の他にも「そもそも好きなものを選べない」といった問題もあります。

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例えば我が家でいうと、照明とエアコンはほとんど自動的に決定されてしまいました。
特に照明は家の雰囲気を決める重要な要素です。ZEH対応のシンプルなシーリングライトを見て「ステキ!」と思う人はほとんど居ないでしょう。

ZEHを取らなくても良い理由② : 打ち合わせが駆け足になりやすい

本来家づくりの打ち合わせとは納得の行くまでとことん行うべきものですが、ZEHを取りにいくとなると、機関のほうで応募日程が定められているため、それまでに仕様を決定・性能計算を行わなければなりませんので、打ち合わせが駆け足になりやすいというデメリットがあります。

大抵の「家づくりの後悔」というものは、施主とハウスメーカーとの間での認識齟齬、つまり「話し合い不足」によって引き起こされます。
「○○日までに△△を決めなければなりません!」と急かされて調べることもロクにできず、出来上がったものを見て「コレにしなければよかったなぁ…」なんてのは悔やんでも悔やみきれません。

ZEHを取らなくても良い理由③ : 重要なのはZEHを取ることでは無く、"ZEHを満たしていること"

ZEHの本来意図するところを考えてみましょう。

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太陽光発電に関する記事でも触れましたが、国がZEHや太陽光発電を推進しているのには明確な意図(簡単に言うと環境問題対策)があります。
その意図を達成するためにZEHという制度を定め、国民に協力を求めているわけです。

従って、本質的には「新築される家がZEHを満たすような省エネ住宅であるかどうか」が問題なワケで、ZEH自体が必要とされているわけではありません。
国の政策に賛同するかや環境問題に取り組むかといった意識レベルでの問題です。

標準仕様がZEHを満たしているのが理想の姿

以上の「ZEHを取らなくても良い理由」を踏まえ、ZEHに対する理想的な姿勢はこうです。

SPSマン
性能の良い家を建てたら、ZEHが付いてきた!

現在のZEHの問題点は「普通の家に比べて割高になる」ことであると、国ですら認めています。ですから補助金を出しているんですね。
従って、せっかくローコスト・ミドルコストのハウスメーカーを選んだのに、ZEH仕様にするために追加で資金を捻出するのはコンセプトが定まっていないと言わざるをえません。

現状を鑑みるに、ZEHに積極的に取り組んでおり、およそ標準仕様の範囲内でZEHの条件を満たす住宅を建てられるハウスメーカーであり、

  • ZEH対応設備に不満が無く
  • 十分な打ち合わせ期間を確保できる

以上を満たすのであれば"オマケ"としてZEHを申請するくらいがちょうど良いのかもしれません。

国の政策である以上、先程上げたZEHが割高であるという問題も含め、解決のために様々な施策・税金投入がされていくことが予想されます。
となると、ZEHの普及率はどんどん上がっていくでしょう。現に、2030年には新築される住宅の平均をZEHにするやで、という方針も発表されています。

現実には、家を買うのを10年も待っていられません。現時点でZEHを取りに行くということは「ちょっと未来の先取りにお金をかける」ということかもしれません。

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